国際公法は条約の条文、判例、過去問が大事

和田 周さん 受験歴: 新試験1回
早稲田大学法学部
東京大学法科大学院 【既修】2017年入学・2019年修了
【受講歴】スタンダード論文答練 福田クラス、司法試験全国公開模試 他

1 国際関係法(公法系)を選択した理由

 もともと国際関係や安全保障に関心があったこと、将来国際協力や難民支援に携わりたいと考えていたことから、国際公法を選択しました。学部の時に国際公法を専攻していたこともあり、得意な科目ということでこれを選びました。

2 国際関係法(公法系)のメリットとデメリット

(1) メリット
 国際公法の司法試験で出る範囲というのは限られています。司法試験六法に載っている条約に関してのみ、条約の適用に関する問題は出ませんし、条約以外の慣習国際法の適用場面でも、同様の出題が繰り返されています。そのことからすると、過去問にフォーカスし、基本的な事項についてマスターすれば、対策にかける時間は少なくて済みます。
 また、現在のところ受験者が少なく、出題趣旨や採点実感を分析して評価される書き方をきちんとすれば、競争相手の多い科目よりも容易に高得点を狙うことができる科目といえます。私自身、国際公法のできる競争相手が少ないことは、法科大学院でも感じていたので、優位に立てることを確信して受験していました。
 公務員試験との併願を考えている方にとって、国際公法は択一と論述の両方で使う科目のため、勉強範囲を節約でき、魅力的といえます。
 国際公法自体、国と国、国際社会のルールを定めるものという壮大かつ挑戦的な分野であり、勉強していて面白い科目です。今後、ますます国際化が進んでいく中で、条約等により規律する分野は拡大していくと考えられ、法曹としてその素養を身に付けておくことは非常に重要と考えます。

(2) デメリット
 司法試験の対策のための予備校の講座や、教材は他の選択科目に比べて少ない状況にあります。
 もっとも、インプットの方法としては学部や法科大学院の授業と、基本書の読み込み、判例の読み込みで十分といえます。なぜならば、他の受験生もそのようにとりくみ、それで合格してきているためです。そして、アウトプットの方法としても、過去問があり、そこで書くべきことは出題趣旨や採点実感に示唆されています。このほかに、後述する演習プラクティス国際法という演習書にとりくめば十分ですし、答案がどうしても読みたいということであれば、合格者講義や辰已の選択科目集中答練の受講によって、カバーすることが可能です。

3 法科大学院での国際関係法(公法系)の学習状況

 2年生の秋学期に、国際法の授業を取りました。そこで、体系的に国際法について学部で学んだことを復習し、基本書を読んで確認しました。
 3年生の秋学期に、国際公法を選択して受験する友人ができたので、ゼミを組み、演習プラクティス国際法という演習書を一緒に解きました。各章2問ずつあるため、1問ずつ担当し、答案を書いてきて添削しあうということを毎週行い、約3か月で解き終えることができました。

4 私がやって成功した方法

(1) 過去問
 過去問に出たことが再度出題されているため、過去問の対策が最重要であると思います。私は、全ての年度の過去問を問題、出題趣旨、採点実感の順に年度ごとの順に1つのワードファイルにまとめました。出題趣旨のところに出てくる概念や、要件、判例についてはワードの索引機能を用いて索引を作り、何が頻出であるかを把握するようにしました。この過去問集については、私が担当した辰已の合格者講義(国際公法「基礎からパーフェクト講義」)において、配布しているため、よろしければぜひ活用してください。この一冊にまとめた問題集で、全ての年度について答案構成を行いました。時間的余裕のあるものについては、起案も行いました。答案構成をする際は、何をどの条文でどのように論ずるのか、想起すべき判例はあるかなどを考えて行い、出題趣旨をそのあとに読んで、自分の解答の筋がずれていないかを確認し、できていない場合、当該分野の復習を行うようにしました。

(2) 出題趣旨まとめノート
 過去問の出題趣旨には、何を論ずるべきか、その概念や要件、想起すべき判例の説明が丁寧になされています。私は、出題趣旨を読み込んでいく中で、こうしたことを本番で書いてほしいのだなと気づき、これを体系順にまとめることにしました。出題趣旨に繰り返し出ている概念、要件の基本的なことは必ず書けるよう、そのまとめノートを模試の前や本番の前に繰り返し読みました。これが、本番にも活きたと思います。このノートについても、私の合格者講義にて配布していますので、ぜひご活用ください。

5 私が使用した本

 基本書は、杉原高嶺「国際法学講義」第2版(2013年)を読み込んでいました。この基本書の内容のなかで、試験に用いる基本概念の説明や、要件の言及がある箇所に付箋をはり、そこを繰り返し読みました。
 判例集は、判例百選と、国際法基本判例50選を用いました。百選の判例をおさえつつ、そこにのっていないもの、百選は版が2011年と古いので、新しい判例をおさえるために併用しました。どうしても詳しく知りたいとき、判例国際法という分厚い判例集を辞書的に活用していました。
 演習書は、演習プラクティス国際法です。演習問題が充実しており、過去問以外に解くのであれば本書が最適であると思います。答案例はありませんが、どのような論点に触れるべきか、どのように論ずるかが書かれており、勉強になります。

6 辰已講座の利用方法と成果

 辰已法律研究所の合格者講義「国際公法2位の答案はこう書いた」を聞き、勉強法や、合格できる答案の水準について把握することができました。
 また、選択科目集中答練や全国模試を受講し、書く訓練をしておきました。

7 これから受験する人へのアドバイス

 国際公法は、受験者数が少ないことから、受験者数の多い科目よりも対策が難しいと感じられる方もいるかもしれません。しかし、過去問を中心に対策することによって、十分上位合格を狙うことができる科目だと思います。
 選ぶかどうか迷っていたり、選んだがどう対策すべきか迷っている方は、まず過去問にあたってみて、どう解くことが求められているのかを把握してみてください。私の合格者講義でも、過去問は扱っているため、その参考になるかと思います。
 これから受験する皆様にとって、この体験談がお役に立つことを願っています。

辰已法律研究所 受講歴

【2019年対策】
・スタンダード論文答練 福田クラス(第2クール)
・司法試験全国公開模試
・選択科目集中答練
・短答完璧講座
・直前フォロー答練
・合格者講義(国際公法2位の答案はこう書いた)

【2020年対策】
・スタンダード論文答練 福田クラス(第1・2クール)
・司法試験全国公開模試
・短答完璧講座
・Conditioning答練
・福田民商強化講義
・民訴強化講義Just6時間
・直前フォロー答練

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