きちんと休息をとり、休んだ後にすこしずつ自分のできることを積み重ねていくと、合格に近づいていくと思います。

和田 周さん受験歴: 新試験1回
早稲田大学法学部
東京大学法科大学院 【既修】2017年入学・2019年修了
【受講歴】スタンダード論文答練 福田クラス、司法試験全国公開模試 他

1 司法試験の受験を決意した経緯

 私は、難民支援に関心があり、そうした活動をするNPOで法律相談のインターンをしました。その際に、弁護士として法律相談により困っている人の役に立つ仕事をしたいと感じました。その後、企業の海外進出の支援をする独立行政法人に入ったのですが、そこでも、企業の相談に専門的に対応して活躍する弁護士の方々を知り、こうした活動に自分も携わり、困っている人の役に立ちたいと思い、司法試験の受験を決意しました。

2 法科大学院受験前の学習状況

 働きながらの受験で、6月に適性試験を受けてから、勉強を始めました。働きながら予備試験の勉強もしていたため、各科目の基礎については押さえることができていました。予備校の基本的な論文講座を受講し、旧司法試験などの短文の問題を何度も解いたり、各法科大学院の過去問を繰り返し解き、早稲田、慶応、東大の既習コースに合格できました。

3 法科大学院入学後の学習状況

 大学での勉強が久しぶりであったことや、法科大学院入試をぎりぎりで間に合わせていたため、刑事訴訟法や、民事訴訟法、刑法などでは苦労しました。授業の予習復習に力を入れるとともに、関心のある科目も受講しました。3年次の後半では、司法試験の過去問を解くゼミや、国際法の演習書を解くゼミを友人と行いました。

4 受験対策としてとった辰已講座の利用方法とその成果

(1) スタ論福田クラス第1クール、第2クール、直前フォロー答練、Conditioning答練
 スタンダード論文答練(スタ論)福田クラス(辰已専任講師・弁護士 福田俊彦先生ご担当)では、本試験でどのような答案を書くべきか、答練の問題の答案や、過去問の合格答案を素材にしつつ、福田先生が教えてくれました。第1クールからとってよかったと思うことは、第1クールの方がより基本的で、本試験に出るような重要な論点が多かった点にあります。予習講義でその論点を学んでから書いたので、良い点数を取れることも多く、自信につながりました。第2クールは、すこし応用的な問題が増え、点数はとりづらくなりました。しかし、直前期に近づいており、書く演習としてとても有用でした。私は地方に住んでいたので第1クールと第2クールは通信で受けていたのですが、直前フォロー答練は臨場感をもって臨みたいと考え、東京本校で受けました。福田先生の見てくださる優秀な答案の例や、もう少し改善してほしい答案の例として選んでいただき、自分の答案が褒められたり、直に添削されるのを見ることができ、とても励みになりました。新型コロナのために本試験が延期になった後、Conditioning答練を受けました。福田先生や辰已専任講師・弁護士の西口竜司先生にLiveでチャット機能を用いて質問ができ、とても勉強になりました。答練は、全体的に採点表が細かくなっており、それをもとに自分で採点し、何が足りなかったんだろうかと考える作業をすることを福田先生からご指導いただきました。それを繰り返したことや、答練で指摘されていた、条文からきちんと解釈していくこと、基本の論証を徹底すること、難しい問題は深入りしないこと、時間管理を徹底することなどが、答練を通して身についた結果、本試験の論文でのよい成績につながったのだと思います。

(2) 全国模試
 全国模試は、受験する人数が多いので、受験生集団の中でどれくらいの位置にいるのかを把握することができるということと、実際に本試験で使用される会場や本番に近い日程で受験することで、本試験を意識した過ごし方を体感しておきたいとの理由で受けました。
 今年は、新型コロナの影響もあり、マスク着用での受験となりましたが、それを前もって模試でやっておけたことはとてもよかったと思います。また、全国模試での成績は、本試験での結果と類似しており、短答であまり成績が伸びない分を、論文でカバーする形で合格するというものとなっていました。また、論文であまり伸びなかった科目を、模試後の解説講義で復習したのち、自分で重点的に復習する科目として勉強することにつながり、本試験でバランスよく成績をとることができたと思います。

(3) 短答完璧講座
 私は、短答が苦手であったのと、民法改正に対応する必要があり、独学だけでは不安であったため、短答完璧講座を受講しました。講師の金沢幸彦先生(辰已専任講師・弁護士)は、気さくなお人柄で、聞いていて楽しく、またポイントを押さえた講義となっており、苦手だった短答を克服する大きな助けとなりました。短答完璧講座を聞いて、そのレジュメである短答合格ファイルを読み返し、過去問を解くことを繰り返しました。

(4) 福田民商強化講義、民訴強化講義Just6時間
 民事系の科目できちんと点数を取ることが、合格のためには必要であると考え、福田先生の民法、商法、民事訴訟法の講義をとりました。ロープラクティスや、ロジカル演習民事訴訟法を用いた講義では、事案をあらかじめ読んだうえで講義に臨み、内容や何を書くかを教えていただきました。講義を聞いたのち、ロープラクティスの重要な点をふせんをはって何度も読み、最終的にはまとめノートにし、何度も読むようにしました。これにより、重要な基本の論点などはきちんと書けるようになったと思います。

(5) 選択科目集中答練
 私は国際公法の選択だったのですが、それを答練で集中的に対策する講座があまりなく、この講座を取りました。いろいろな問題を解くことができ、自分の論述のよくないところなどを添削で指摘していただいたおかげで、国際公法の論述を本試験でもきちんと行うことができました。

(6) 合格者講義
 国際公法の選択者自体が少なく、どのような勉強法で合格されたのかが気になり、受講しました。周りにあまり国際公法の選択者がいなかったので、そうするか迷っていたのですが、この講義のおかげで、勉強法のイメージや、どういった答案を書いたのかのイメージを持つことができ、自信をもってこの科目を選ぶことにつながりました。

5 受験対策として私がやって成功した方法、ノート作成術

(1) 過去問
 過去問を起案し、ロースクールの友人とゼミを開いて、お互いの答案を添削しあいました。時間はかかりましたが、過去問をただ解くだけでなく、添削をするためには、よく出題趣旨や採点実感を読み込まないといけないため、それが勉強になりました。また、他の人のよい表現は真似することができますし、またこうしたところで引っかかってしまうのだということがわかり、自分の弱点把握にもつながりました。少しずつ指摘された点を改善したことが、本番にも活きたと思います。

(2) 問題演習
 辰已のえんしゅう本やロープラクティスなどの演習書の問題を繰り返し解きました。とくにえんしゅう本については、直前の2か月のときに繰り返し解き、実際に起案して、それを弁護士の先生に見ていただくということをやっていました。これにより、本試験での類似の論点(民法の日常家事債務等)について、基本的なことを書くことができました。

(3) 情報の集約と繰り返し
 辰已の趣旨規範ハンドブックや、他の予備校の論証集などをもとに、まとめノートを作成し、答練や過去問演習でいいと思った合格答案の表現をまとめノートに反映させていきました。また、ロープラクティスの重要な個所を中心に、商法についてはまとめノートを作りました。まとめノートの論証は、なるべく短くすることを意識し、重要であるキーワードを太字にして、何度も読み返すことで書けるようにしました。民訴については、パワポ形式にし、スマホなどで繰り返し見るようにし、本番でも将来給付の問題などをきちんと論じることができました。

(4) 客観的な勉強時間の把握と管理、モチベーション維持
 スタディプラスというアプリで、科目ごとの勉強時間を記録していました。ロースクール入試から用いており、司法試験勉強のアカウント同士で仲良くなって、励ましあうなど、モチベーション維持にもつながりました。また、科目ごとの勉強時間のバランスを取ったり、模試を受けて、重点的に対策すると決めた科目の勉強時間を振り返ることもでき、とても有用でした。

(5) きちんと休息をとること
 週に1回は、必ず休むようにしていました。そうしないと、勉強が息切れしてしまうので、自分にとっては必要だと感じたからです。また、定期的にジムに行ったり、地元のバスケットボールのサークルに週1回参加し、体を動かすようにしていました。

6 受験対策として私が使用した本

 基本書は、各科目1冊ずつほどを中心に読み、法科大学院で使用した複数の基本書、分厚めのものは辞書的に使用しました。憲法が芦部『憲法』、行政法が櫻井・橋本『行政法』、民法は潮見『民法(全)』、会社法と民訴、刑訴はリーガルクエスト、刑法は基本刑法をよく読むようにしていました。
 判例集は、百選を用いました。重要な判例は左上のタイトルを覚えるべきポイントになるように書き換えたりして、左上を読むだけでよいようにするなどして繰り返し読みました。
 問題集は、過去問演習に辰已のぶんせき本を用いました。解答例や、合格答案の良い書き方を把握することに用いました。また、合格者でもこうした点は書けなかったのかという点を把握することもできました。
 その他の旧司法試験や予備試験の問題などを解くために、えんしゅう本を用いました。1周目は、事案の図を大きめの付箋に丁寧に書いて、どう解くのかを把握することに注力して、回すようにしました。2周目以降は、答案構成の段階できちんと論点を拾えるか確認し、できたものとできないものにすみ分けるようにしました。また、いくつかの問題について起案し、弁護士の先生に答案を見てもらいました。
 ロープラクティスについては、福田先生の講義で重要と教えて頂いた点を中心に、ふせんをはって何度も読み、事案を見てきちんと論述ができそうか確認し、会社法については最終的にはまとめノートにしました。

7 これから受験する人へのアドバイス

 私は、ロースクール修了後の試験は、勉強が間に合わず、切迫したストレスから体調を崩し、受けることができませんでした。体調を崩して受けられなかったことで、とても悔しい思いをしましたし、応援してくれた親や友人、先生方に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
 それでもあきらめず、合格へと突き進むことができたのは、応援してくれた家族や、友人、そして基本から丁寧に指導してくれた福田先生をはじめとする辰已法律研究所のおかげだと思います。
 勉強を続けているとつらいこともあります。辛すぎるときはきちんと休んでよいと思います。そして、休んだ後にすこしずつ自分のできることを積み重ねていくと、合格に近づいていくと思います。私は、答練やゼミ、えんしゅう本、ロープラクティスなどの復習などの積み重ねで、合格できるような答案の書き方、必要な知識を身に付けられたと思います。
皆さんの合格を願っています。ここまで読んでくださりありがとうございまし

辰已法律研究所 受講歴

【2019年対策】
・スタンダード論文答練 福田クラス(第2クール)
・司法試験全国公開模試
・選択科目集中答練
・短答完璧講座
・直前フォロー答練
・合格者講義(国際公法2位の答案はこう書いた)

【2020年対策】
・スタンダード論文答練 福田クラス(第1・2クール)
・司法試験全国公開模試
・短答完璧講座
・Conditioning答練
・福田民商強化講義
・民訴強化講義Just6時間
・直前フォロー答練

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